「世の中バカばかり」の心理
仮想的有能感とは?

他人の失敗を激しく非難する……
他人の努力や能力を否定する……
世の中バカばっかりだと他人を見下す……

そうした態度を取る人が、若者やネットを中心に増えていると言います。
そこには、「仮想的有能感(かそうてきゆうのうかん)」という心理が隠れているのかもしれません。

「仮想的有能感」とは、他者を見下すことで自分の価値を相対的に上げようとする心理。

現実の世界ではなかなか有能感が味わえないから、仮想的に有能感を味わおうとする行為です。

「世間の連中はつまらない奴らだ(それに引き換え自分は…)」という論理展開を心の中で行なっているわけです。

他者を軽視をすることで彼らは自分への肯定感を獲得する ──

本来、自分自身に対する肯定感というものは自分の努力や成果をもとに獲得していくものですが、当然それには現実世界での挫折や苦労がついて回ります。

そこで、他者を見下すことで自分の価値を上げるというトリックが生まれます。

自分自身は苦労せず、楽して有能感を味わおうというわけです。

しかし、もちろんこの有能感はかりそめにすぎません。
現実的にはむしろ、努力を軽視する姿勢が体に染み付き悪循環に陥ってしまいます。

仮に現実が自分の思う通りにいかなくても、仮想的有能感に逃げ込むのは良くありません。現実逃避が癖になると、どんどん現実が苦しくなってしまいます。

結局、努力はいずれ報われると信じて、地道な努力を積み重ねていくしかありません。。。

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カテゴリ モチベーション理論
 タグ  心理学

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