アルケミスト
モチベーションアップの法則

人生が変わる本
「アルケミスト」のポイント【5分で解説】

「アルケミスト〜夢を旅した少年」は、ブラジル人作家のパウロ・コエリーリョによって書かれた小説。 なんと「世界で最も読まれた本ベスト10」の第5位に入っているというすごい本。 ちなみに1位は聖書というところからもそのすごさがわかります。

どんな内容かというと、羊飼いの少年サンチャゴが夢を追いかけて旅に出て、さまざまな出会いの中で人生の知恵を学んでいくという物語。 「アルケミスト」は小説としては短めで、きっと速い人なら3〜4時間程度で読み終わってしまうでしょう。

ただしこの本、その中に「これでもか」という程たくさんのメッセージが込められています。 「人生とはどういうものか?」「夢を追うとはどういうことか?」そんなことに関するメッセージです。

この本が世界中で読まれている理由はその辺にありそうです。 たくさんの人がそのメッセージに影響を受け、引き込まれているということなのでしょう。

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自分の人生を探求するということ

この「アルケミスト」の物語から学べるものはたくさんあると思いますが、その中でも最も大きなテーマの一つだと思われるもの、それは「自分の人生を探求する」ということです。 

この本の中では、「夢」や「望み」という言葉で表現されていることも多いですが、「自分の夢や人生を探求して生きるのか、それともそれを諦めて生きるのか?」ということについて、主人公のサンチャゴ少年は、物語の中で何度も選択を迫られることになります。

諦めてしまった人たち 

彼は自分の周りにいる「自分の人生を探求すること」を諦めてしまった人たちの存在に気がつきます。

羊飼いの彼は、まずすっかり飼いならされて、食べ物と水を与えてもらうことだけにしか興味を持っていない羊たちの姿に気がつきます。
また、何十年もの間、生活のために一生懸命働いてきた父親の中に、今もまだ捨てきれていない夢があるのを見ます。

夢を追うことをせずパン屋になった男を見て、「結局、人は自分の運命より、他人がどう思うかという方が、もっと大切になってしまうのだ」「不思議な力が、自分の運命を実現することは不可能だと、彼らに思い込ませるのだ」ということを知ります。

選択

彼は旅の途中で何度も決断を迫られます。
最初の決断の時、彼は今まで慣れ親しんできたものと、これからほしいと思っているものとのどちらかを選択しなければならなりませんでした。 そして、自分を縛っているのは自分だけだ、ということに気がつきます。

その後、旅の途中で全財産を失ってしまった時には、自分のことを泥棒にあった哀れな犠牲者と考えるか、宝物を探し求める冒険者と考えるか、そのどちらからを選ばなくてはなりませんでした。 

私たちも同じように、常に選択を迫られている、と言うことができるのではないでしょうか。

心の声に従うこと 

彼が選択や行動の指針にするものは、自分の「心の声」「前兆」です。 とはいえ、それらは分かりづらく、曇りやすいものです。 

彼を導いてくれる存在である老人や錬金術師は繰り返し同じようなことを彼に言います。

「前兆に気がつくようになるのだよ。そしてそれに従っていきなさい」
「お前の心に耳を傾けるのだ。心は全てを知っている」 

とはいえ、やっぱりそれはそう簡単なことではありません。

傷つくことを恐れる心 

サンチャゴ少年はある時気がつきます。 「僕の心は傷つくのを恐れています」 「人は、自分の一番大切な夢を追求するのが怖いのです。自分はそれに値しないと感じているか、自分はそれを達成できないと感じているからです」

心は、うまくいかなかったらとても傷つくから怖くてたまらないのです。 それが、自分の心を曇らせ、声を聞き取りにくくしているのです。

旅の途中にこそ輝きがある 

しかし、少年は次のように考えることになります。 「夢を追求している時は、心は決して傷つかない。それは追求の一瞬一瞬が神との出会いであり、永遠との出会いだからだ。僕が真剣に自分の宝物を探している時、毎日が輝いている。本気で宝物を探している時には、僕はその途中でたくさんのものを発見した。挑戦する勇気がなかったら、決して発見することができなかったものだ」 

物事は結果が全てではなく、本当はそれを求める過程にこそ喜びや輝きがあるのだということでしょう。

宝物を得ることばかりに気を取られていた人たちに対して、錬金術師は次のように言います。 「彼らはただ金だけを探しているのだ。彼らは宝物だけを求めていて、実際に運命を生きたいとは思っていないのだ」

道を開くもの

こんな一文があります。
「彼の心は、何が彼の一番強力な資質であるか、少年に話してくれた。それは、羊を諦めて自分の運命を生きようとした勇気と、クリスタルの店で働いていた時の熱心さだった」

勇気と熱心さが彼の人生を開いたのです。

宇宙の言葉

この本の中で、繰り返し出てくるものに、「言葉」というワードがあります。 「宇宙の言葉」「大いなる言葉」などです。 これらは実際の言語のことではなく「真理」などという意味に近いでしょう。

こんな一文があります。
「この世には、誰もが理解する一つの言葉がある。少年が店で物事をもっと良くしようと思った時ずっと使っていた言葉だった。それは熱中するという言葉であり、愛と目的を持って物事を達成するという言葉であり、信じていることや、望んでいることを追求するという言葉でもあった」

例えば、人生を諦めて生きている人と、夢を追いかけて生きている人とでは、信じているものや感じるものが違う。つまり、使う言葉が違うということです。言葉が違えばコミュニケーションも難しいかもしれません。 自分が普段どんな言葉を使っているのか、気をつけてみましょう。

最後に

私たちも主人公の少年サンチャゴのように選択を迫られているのではないでしょうか。自分の人生を探求するか、何かを諦めて見ないようにしながら生きるのか?

それは現代に生きる私たちの大きなテーマであり、それは国を超えて共通している。だからこそこの本は全世界で読まれているのではないでしょうか。 

この本には、自分の人生を探求するためのヒントがたくさん散りばめられています。ラストシーンにはまた一つ大きな意味が暗示されていると感じますが、それはここでは伏せておきます。 ぜひ一度は、いや何度も繰り返し読んでみることをオススメします。

「アルケミスト―夢を旅した少年」
パウロ コエーリョ (著), 山川 紘矢 (翻訳), 山川 亜希子 (翻訳)

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