自己肯定感
モチベーションアップの法則

自己肯定感が低い人の典型的な4種類の行動パターンとその深層心理

「自己肯定感」とは、その名の通り「自己」を「肯定」する感情のことです。
実用日本語表現辞典には次のようにあります。

自己肯定感とは、自分のあり方を積極的に評価できる感情、自らの価値や存在意義を肯定できる感情などを意味する言葉。

この自己肯定感は、物事に取り組む意欲(モチベーション)や幸福度にも大きな影響を与えます。
自己肯定感が高ければ、人生における様々な出来事に対して積極的に取り組んでいくことができますし、幸福度も高まっていきます。しかし、自己肯定感が低いと意欲の低下だけでなく、自分で自分を苦しめるような考え方にとらわれてしまい、幸福度もなかなか高まらないといったことも起こります。

ここでは、そんな自己肯定感についてさらに深掘りしていきます。

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自己肯定感が低い日本人

日本人の自己肯定感は世界の中で圧倒的に低いと言われています。 

国立青少年教育振興機構が行った、日本・米国・中国・韓国の高校生を対象とした調査結果でも、このことが浮き彫りにされました。

「自分はだめな人間だと思うことがある」という質問に対して、日本人の72.5%が「とてもそう思う」「まあそう思う」と回答。
これは同じ質問に対する答え、中国(56.4%)、アメリカ(45.1%)、 韓国(35.2%)と比べと突出して高い割合です。

「高校生の生活と意識に関する調査(平成27年度調査)」より

自己肯定感が低い人の特徴

さて、自己肯定感の低い人の特徴を「行動派?受身派?」「内にこもるタイプ?外に求めるタイプ?」という2軸で4つのタイプに分類、それぞれのタイプの特徴的な行動パターンを以下に示します。
全て自己肯定感の低さから来る行動です。

逃避タイプ(内にこもる行動派)

自分にとって都合の悪いことは、あたかも興味ないふりをします。気軽な楽しさばかり追求したり、いわゆる「良い人」を装うことも。ただし、それらは自己肯定感の欠如を覆い隠すための鎧であり、自己肯定感を欠きながら生きるために身につけた戦略です。

また、このタイプの人は何かに取り組む時に本気を出すことを無意識的にためらうことがあります。本気を出したにもかかわらず上手くいかないという壁にぶつかることを回避しようとする心の動きで、本気を出さなければ「本気さえ出せば上手く行く」という可能性を持ち続けることができるからです。

あきらめタイプ(内にこもる受身派)

自己肯定感の低さから殻に閉じこもっているような状態です。失敗を過度に恐れています。諦めに支配され主体性を手放し、人生をコントロールしているのは言い訳ということになってしまっています。

この心理状態がさらに発展すると、深層心理で不幸な自分に酔ってしまい、「悲劇のヒロイン」であることを自ら求めるなんてことも。 

比較優位タイプ(外に求める行動派)

「自分には価値がある」と思いたい願望が強く、それを証明しようと躍起になっています。自己肯定感の低さを、人と比較して自分が優れていると感じることで埋め合わせようとします。
時に攻撃的で自信満々のように見えますが、その裏には自己肯定感の低さが潜んでいます。 

くださいタイプ(外に求める受身派)

人から何かを与えてもらうこと、依存することで自己肯定感の低さを埋め合わせようとします。このタイプの人の関心は他者に向けられているように見えて、実は自分に向いています。他者の目に映った自分の姿を他者の中に見ているのです。 

いずれのタイプも、満たされない自己肯定感を満たそうとする動機からくる行動は、どこか息苦しさが伴っています。

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なぜ自己肯定感が低いのか 

日本人の自己肯定感が低い原因は、教育にあると言わざるを得ません。
学校では、それぞれの個性を見出していく機会も、健全な人間関係を育む機会もほとんどなく、偏差値など自分の外にある基準で全人格を判断するようなシステムになっています。 

ここに誤解があるから我々日本人は自己肯定感を高く持てないのではないでしょうか。
我々は成長する過程でいつの間にか「ありのままの自分なんて取るに足らない存在で、他人から評価される何かを得て初めて存在価値がある」と思い込まされてきました。そういうメッセージを繰り返し受け取りながら成長してきたわけです。

そこで何か少しでもできないことがあると「自分はダメな人間だ」となってしまう。ちょっとした失敗や挫折が、自分という存在の無価値感や自己否定というところまで行ってしまう。

本当の自己肯定感とは? 


人目など一切お構いなしで我が道を行く猫の姿は参考になる?

改めて、自己肯定感とは人より優れた自分を誇りに思うことではありません。たとえ人と比べて劣っていても、自分はかけがえのない存在だという感覚、ありのままの自分をこれで良いと思える気持ちです。

つまり、自己肯定感は、「美人やイケメンであること」「お金持ちであること」「勉強ができること」など能力や所有しているものを根拠にするのではなく、「自分の生命や存在」そのものを根拠とするものです。

動物はもちろん、子供も「自分はダメな存在だ」などと考えもしないでしょう。何もできないし、何も所有していないにも関わらず!
つまり、自己肯定感が低いというのは人間の大人だけが持つ本来不自然な考え方で、後天的に学んだ(植えつけられた)ものだということです。

自己肯定感を高めれば人生が豊かになる

「情けは人の為ならず」ということわざがあります。これは「情けはその人のためにならないからかけないようにしよう」という意味ではなく、「情けは他人のためでなく、めぐり巡って自分のため」という意味です。

例えば、電車でお年寄りに席を譲る、といった親切な行為をすると、気持ち良いだけでなく自分自身の「自己肯定感」が高まります。意味のある行為をする自分を愛せるようになるからです。
これが「情けは人の為ならず」の本当の意味です。
こうした行為を積み重ねることが、自己肯定感を高め、人生を意味あるものにし、幸福感を高めることにつながります。

ひとが ひとでなくなるのは 自分を愛することをやめるときだ

最後に、我が子を愛おしむ心と自己肯定感を高めることについて書かれた詩を紹介します。

奈々子に  吉野弘           

赤い林檎の頬をして 眠っている奈々子

お前のお母さんの頬の赤さは
そっくり 奈々子の頬にいってしまって
ひところのお母さんの つややかな頬は
少し青ざめた  

唐突だが 奈々子
お父さんは お前に 多くを期待しないだろう
ひとが ほかからの期待に応えようとして
どんなに 自分を駄目にしてしまうか
お父さんは はっきり 知ってしまったから

お父さんが お前にあげたいものは
健康と 自分を愛する心だ

ひとが ひとでなくなるのは
自分を愛することをやめるときだ

自分を愛することをやめるとき
ひとは 他人を愛することをやめ
世界を見失ってしまう

自分があるとき 他人があり 世界がある

お父さんにも お母さんにも 酸っぱい苦労が増えた
苦労は 今は お前にあげられない

お前にあげたいものは
香りのよい健康と
かちとるにむづかしく はぐくむにむづかしい
自分を愛する心だ
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