ユングの「タイプ論」
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ユングの「タイプ論」

「あの人って○○なタイプだよね」
このように、私たちは人間をある程度タイプ分けすることで理解しようとする傾向があります。

ここでは、そんなタイプ分けによる人間理解にとても役立つ、ユングの「タイプ論」についてまとめました。

ユング(スイスの心理学者:1875~1961)は人間の傾向を知る上で、二つの態度と四つの機能に注目しました。

二つの態度とは「外向的」「内向的」
人間はまずこのいずれかのタイプに分けられます。 

そして、人の心の4つの機能とは、「思考」「感情」「感覚」「直観」のこと。
このうち、どれが最も強く働くかでその人をタイプ分けしようとしました。  

これが、ユングの「タイプ論」です。

以下で、もう少し詳しく見ていきましょう。

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2つの態度「外向的」か「内向的」か

まず人は、心のエネルギーの向き先によって「外向的」か「内向的」かに分類されます。心のエネルギーが「外側」に向く人を「外向的」、心のエネルギーが自分の「内側」に向く人を「内向的」としたわけです。

注意が必要なのは、決して「明るい性格=外向的」「暗い性格=内向的」というわけではないということです。よく観察してみると、明るい性格だけど内向的な人や、暗い性格だけど外向的という人もいます。

外向的な人は、外部のものに関心が向くタイプ。周囲や現実に意識が向かう。他人のこともよく観察しています。したがって、他者や社会に何か影響を与えたいと思う傾向が強く働くタイプです。

一方、内向的な人は自己の内面に関心が向くタイプ。心のエネルギーは自分の内面に向かいます。内省的で、自分にダメ出しする傾向や、他人に対して関心が薄いと思われることもあるかもしれません。

判断基準としては、「外の世界」と接しているときに元気が出てくる人は「外向的」、「外の世界」と接していると疲れる人は「内向的」だと考えるとわかりやすいでしょう。

人の心の4つの機能 

さらにユングは、人の心には4つの働きがあると考えました。
「思考」「感情」「感覚」「直観」の4つです。

決断を下す時の傾向は「思考」か「感情」か

人が何か決断を下す時には「思考」か「感情」のどちらかが優位に働きます。
論理的に決定を下すタイプか、感情に従って決定を下すタイプか、ということです。

思考」が優位な人
物事を論理的に捉える傾向。理論や理屈に関心が向く。

「感情」が優位な人
「好き・嫌い」「快・不快」で物事を判断する傾向。

前者は男性に多い傾向、後者は女性に多い傾向という印象があります。

どちらの情報に注意を払っているか

人が物事を捉えるときには、「感覚」か「直観」のどちらかが優位に働きます。
物事の詳細を細かく把握するタイプと、全体像をざっくり把握するタイプです。

「感覚」が優位な人
物ごとを「見たまま」「そのまま」「あるがままに」感じ取る傾向。 五感を通じて情報を集め、事実やデータをまるで写真に撮ったかのように詳細に把握する傾向があります。

「直観」が優位な人
単なる事実よりも、その裏に隠れている意味や可能性に関心を持つ傾向。 物事をこまごまと捉えるのではなく、全体像を把握しようとします。物事の本質だけを捉えようとします。

心の4つの機能の違いによる反応の違い

これらの心の4つの機能の違いは、同じ物事に対する反応の違いにも顕著に現れます。

例えば、映画を見た時ーー

美味しい料理に出会った時――

ここまでのまとめ

ここまでのことをまとめると次のようになります。

このように、ユングは人のタイプを「外向的」と「内向的」に2つ分けた上で、人の心を「思考」「感情」「感覚」「直感」の4つの機能に分けました。
つまり人は、2×4=8パターンのいずれかに分類される、と考えたのです。

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それぞれの特徴

それぞれのタイプの特徴はざっと以下の通り。

他人と意見が食い違う原因

このように人間には様々なタイプの人が存在することを理解すると、あの人といつも意見が合わなかったり、話が噛み合わなかったりしていた原因が理解できるようになるはずです。

「あ〜、そういうことか!じゃあしょうがないよね。」

そうなるはずです。
だって、同じものに対しても、それに対する興味関心のありかが全く違うんですから。

逆に言うと、「この人話が合うなぁ〜」と感じる人は同じタイプなのかもしれません。ものの見方が同じなら自然と話も噛み合うでしょう。

ユングの自己実現

さらにユングは、「自己実現」という概念を提唱しました。
それは、まずこれら8つのタイプの中で、自分自身がどのタイプに属するかを認識。すると、自分の中の最も優れた機能とその対極にある最も弱い機能が自覚できるようになります。

そして、優れた機能はさらに磨きをかけ、未発達な弱い機能は開発するよう心がける。それこそが「自己実現である」と考えたわけです。

※ユングは、「思考」と「感情」、「感覚」と「直観」は互いに二律背反の構造になっていると考えた。つまり、「思考」が優位な人は「感情」が未発達であり、「感覚」が優位の人は「直観」が未発達(逆もまた然り)と考えた。

確かに、そうすることでバランスのとれた人間に成長していくことができるようになります。大抵、多くの人から尊敬される人はバランスのとれた大人です。つまりこれこそが、人間としての成熟(尊敬される大人)への道というわけです。

まとめ

いかがだったでしょうか?
「ユングのタイプ論」は、自己理解とともに他者理解に対しても多くのヒントを与えてくれます。また、自己実現という概念では、人間としての成熟への道も示してくれました。何か参考になった点もあったのではないでしょうか。

ちなみに、この「ユングのタイプ論」の考え方を発展させて誕生したのが、MBTIという欧米などで主流となっているパーソナリティ検査であり、当サイトで提供している「16タイプ性格診断」のベースにもなっているものです。

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