アンガーマネジメントのやり方
〜怒りをコントロールする方法

目次

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アンガーマネジメントとは?

アンガーマネジメントとは、その名の通り「怒りと上手に付き合う」方法。

自分や他人の「怒り」に振り回されず、「怒り」を上手にコントロールすることで快適な生活やより良い人生を目指していこうとするためのメソッドです。

怒らないことを目指すといった精神修行ではなく、知識と技術を使って「怒り」を取り扱う「スキル」です。 

一説には、「人は怒りを上手にコントロールできると年収が約2倍になり、平均寿命が7年長くなる」のだとか。

その根拠やデータは不明ですが、わからないでもない気がします……。 

アンガーマネジメントは1970年代にアメリカから広まり、最近では日本の企業からの注目が高まり社員研修などへの導入も広がっています。 

「怒り」というのは、職場・家庭・学校など人間関係が発生する場面では必ず付いて回る問題ですから、それに飲み込まれることなくうまく立ち回れる技術を身につけることはかなり役に立つでしょう。

そもそも怒りとは?

怒りと上手に付き合うには、なぜその感情が生まれるのか、その原因を知ることも大切です。

そもそも「怒り」とはなんでしょうか?
ここでは「怒り」を三つのキーワードで紐解いていきます。 

1)怒りは要望

怒りというのは、何らかの要望を表現するための表現方法の一つです。

そして、それによって何か物事を動かそうという意図があります。

ベストセラー「嫌われる勇気」の中でも「人は怒りを捏造する」として次のように書かれています。

「怒りとは出し入れ可能な道具であり、この母親は怒りを抑えきれずに怒鳴っているのではなく、ただ大声で娘を威圧するため、それによって自分の主張を押し通すために怒りの感情を使っているのです」

2)怒りは二次感情

「怒り」は「二次感情」だと言われています。

つまり、最初に「苛立ち」「恐怖」「不安」「恐れ」「寂しさ」といった一次感情が存在し、それが怒りという表現として噴出しているわけです。

実は、怒りの裏側には「わかってもらいたい」という一次感情が隠れているのです。 

3)怒りは伝染する

人間は怒りに対して怒りで反応します。

怒りを内面に鬱積させている人と接していて胸がザワザワした経験のある人も多いのではないでしょうか。

怒りを抱えている人は、周囲の人の潜在的な怒りも目覚めさせてしまいます。

また、身近な人に対してはより強くなってしまう性質もあります。

アンガーマネジメントの実践

「怒り」について理解を深めたところで、次にアンガーマネジメントの実践について解説していきます。

アンガーマネジメントでは、衝動・思考・行動という観点から「怒り」にアプローチしていきます。

衝動「衝動は6秒我慢する」

怒りのピークは6秒間だといいます。

そのため、この6秒間怒りを抑えることができれば、怒りに任せた衝動的な行動を抑えることができます。

衝動的な怒りに任せて行動することほど危険なことはありません。
人を傷つけたり、関係を壊すようなことを言ったりするのも、大抵この衝動的な怒りからくる行動です。

怒りを感じたらまずは6秒間やり過ごす。
── まずこれが大事です。

思考「不要な〜べきを手放す」

怒りは、自分が信じている「こうあるべき」という価値観が破られた時に生まれます。

そのため、自分の中にどんな「こうすべき」「こうあるべき」があるか知っておくことが怒りを抑える上で役に立ちます。

自分はどんなポイントに反応しやすいのか。
それは人によって違い、自分はどこまでならOKでどこからがNGなのか、境界線を理解しておくことも大事です。

イライラしてしまう場面があったら、自分の中の境界線を洗い出してみましょう。

例えば待ち合わせに関してなら「5分前には絶対に来るべき」「5分以内の遅刻なら許せる」「 連絡くれれば30分遅刻してもOK」など人によって様々な基準があるでしょう。

自分の中に『〜すべき』が多く、強いほど怒りが生まれやすいので、不要な『べき』は捨て「まぁ許せるか」という許容範囲を広げていく努力も必要なのです。

許容範囲が広がると怒りやイライラは軽減します。
そして、どうしても譲れない『べき』は、適切な表現で相手に伝えることが大切です。

行動「しょうがないことは割り切る」 

自分の怒りによって変えられることと、変えられないことがあることを理解しておくことも大切です。

例えば「せっかくの休みなのになんで今日に限って雨なの」とイライラしても天気は変えることができません。

どうにもならないことに対してイライラしたり思い悩んだりすることは、不要なストレスを抱え込むだけです。

自分にコントロール不可能なことは「まぁしょうがないよね」と割り切って自分ができることに集中しましょう。

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怒りの時代を生きるために

格差の拡大、地球温暖化、政治不信、将来不安など、日々のニュースからはストレスのたまる情報が次々と発信され、「怒りの集積装置」ともいわれるインターネットがそれらにさらに拍車をかける。
仕事においても生活においても時間と人間関係に追われる日々。

そんなストレスフルな毎日の中で「怒り」とどう付き合っていくのか?
は現代に生きる私たちにとって大きな課題です。

アンガーマネジメントは、まさにそのためのスキルと言えるでしょう。

よくイライラするという人は、ここで紹介した「アンガーマネジメント3つの実践」を心がけてみてください。

何と言っても、怒りを上手にコントロールできるようになると年収が2倍、平均寿命が7年も長くなるのですから。

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