ストイックな人の2タイプ〜根性型と喜び型

ストイックという言葉の意味を辞書を調べると次のように解説されています。

禁欲的な態度、自らを厳格に律する姿勢、怠惰や享楽へ逸脱することなく目標へと邁進する求道的な在り方、といった意味で用いられる表現。

つまり、「ストイック」は禁欲的に何かを目指すことを指すワケです。
このことから「ストイックな人」といえば、たいてい次のような人たちに向けて使われます。

彼らの中で、求道者のごとく禁欲的に頑張る人たちのことを「ストイックな人」と呼びます。

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目次

ストイックな人たち

さて、ストイックな人たちについてもっとイメージを深めるために、アスリートや俳優のストイックなエピソードやインタビューをいくつか集めてみました(出典:日経新聞)。

カズ(サッカー選手)

アスリートの商売道具である身体のメンテナンスにおいて、カズが過剰なまでにストイックであることはよく知られている。

アルコールを断つのはもちろん、グラム単位で体重の増減に目を配る。
「同じパンでも、クロワッサンよりはトーストがいいですね。脂質が少ないから」。
食生活の一幕を専属トレーナーから聞かされたこともある。

チームの午前練習が始まる何時間も前の早朝にクラブハウスへ来て、体幹トレーニングなどを消化したうえでチームに合流する。
夜はすぐ寝てしまう。練習、アイシング、マッサージ、補強トレーニング、交代浴(熱水と冷水の入浴を交互に繰り返す)。

アスリート能力を向上・維持することに純化された生活のレシピが、50歳の現役Jリーガーを可能にさせる。

原晋(青山学院大学陸上部監督)

青山学院大OBの神野大地が今月からプロランナーとして活動している。
学生時代から神野は自分に厳しい選手だった。

「僕には陸上しかない。陸上があるから輝ける」と語り、練習でもストイック。
だから「プロで勝負する」と言い出したときも、素直に背中を押せた。

シャーリーズ・セロン(女優)

シャーリーズ・セロンといえば、ハリウッドを代表するスーパーモデル出身の女優さんです。

映画『モンスター』(2003年)では、実在した元娼婦の連続殺人犯の女性を演じるため、体重を13キロも増量し、世界を驚かせました。

このストイックな役作りと、容姿の豹変(ひょうへん)ぶりは高く評価され、見事、米国アカデミー賞の主演女優賞を受賞、オスカーを手にしています。

丸山茂樹(プロゴルファー)

競泳の北島康介くんや柔道の野村忠宏くん、レスリングの吉田沙保里選手など、何度も世界の頂点に立った人は、自分自身をコントロールする力がずば抜けて高いとと思います。

何が何でも五輪の金メダルを獲りたいという想いが強いからこそ、「誘惑」や「妥協」を断ち切ってストイックになれる。

ほとんどの人が誘惑や妥協に負けます。いわばその“人間らしい部分”を超えられる人が、勝ち続けられるのだと思います。

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高みに達するためにはストイックな姿勢が必要

何かしらの道を極めたいと思えば、彼らのようにストイックに目標を追求しなければ、それをなし得ることはできないでしょう。

目標が高ければ高いほど、そこに到達するためにはストイックな姿勢が求められるのはごく当たり前のことです。

ストイックになるには

ストイックになるには、まず何より確固たる目的意識が必要です。

「何を目指すのか」という明確な目標設定と、何がなんでもそれを達成するという強い意思が不可欠です。

その上で、その目標を達成するために不要なものはどんどん排除していく姿勢が求められます。

ストイック=高い目的意識+不要なものを排除する姿勢

というわけです。

オリンピックで金メダルを取るような選手は、二十歳前後にも関わらず、もう何年も友達と遊んだ記憶がないと言う人がたくさんいます。
金メダルを獲得するために必要なものだけに自分の時間の全てを費やしているということです。

好きでやっている

もっとも、ストイックな人というのは、それを好きでやっているので、たいてい本人には自分がストイックだという自覚はあまりありません。 「やりたいことを我慢してやりたくないことを続ける」というのでは、人間誰しも長続きしません。

彼らは目標のために全身全霊で頑張ることを楽しんでいるのであって、苦しんでいるのでは無いということです。正確に言うと、”目標に向け苦しむことも楽しんでいる”ということになるでしょうか。

したがって、周りから見たらストイックに見えるかもしれないけれど、本人はいたって普通のこととしてそれをやっている、そんな感じの方が多いんじゃないでしょうか。

ストイックな人の2タイプ

つまり、ストイックに何かを追求するということは、実は何かを我慢するということではなく自分にとっての喜びを追求すること、なわけです。

ダイエットであれば、甘いスイーツを我慢するという部分に意識を集中するのではなく、美しく健康的な体を獲得する喜びに意識に集中する。

我慢するという苦しみでなく、喜びの方にフォーカスするわけです。

「ストイック=禁欲=苦しいこと」という設定のまま根性で頑張る人は、その後だいたいリバウンドしてしまいます。

「ストイック=喜びの追求=楽しいこと」という設定で喜びながらやる人は、むしろ怠惰な暮らしが苦痛になるでしょう。

そう考えると、「ストイック」と言っても2種類あるのかもしれません。

根性型 ── あらゆることを我慢しながら根性でストイックに頑張る人

喜び型 ── 周囲からはストイックに見えるけれど、本人は当たり前だと思ってやっている人

必ずしも前者の「根性型ストイック」を否定するわけではありませんが、気合や根性だけでいつまでも乗り切ろうとするのは無理があります。

何かを途中で挫折する人は大抵ここでつまずきます。

後者の「喜び型ストイック」の追求こそ、長期的に結果を出すことにつながるのではないでしょうか。


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