ライフポジション

同じシチュエーションでも人の反応は様々です。

例えば、上司に怒られた時、奮起する人もいれば、反発する人、落ち込む人もいます……。

このような違いは一体どこから来るのでしょう?

それは『ライフポジション』を知れば理解できるようになるでしょう。

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目次

ライフポジションとは

人間は、物事に対してその人独自の基本的スタンス(態度)を持っていると言われます。

その基本的スタンスは、その人が「自分を肯定的に見るか、否定的に見るか」「他人を肯定的に見るか、否定的に見るか」によって決まります。

人は、この四つのポジションのどこかに自分の居場所を定め、そこから物事を判断し、態度を決めているというわけです。

これをライフポジション(下図参照)と言います。

ライフポジション4つの立場、それぞれについてもう少し詳しく見てみましょう。

自分はOK、他人もOK(図の右上)

【自他肯定型】自分は愛されるに値する人間だし、周囲の人たちも愛し信頼するに値する人であるととらえています。自分にも他人にもOKを出している理想的な立場。

(例)仕事で失敗して上司に怒られた。でも、これを糧に努力しよう。

自分はOK、他人は否定(図の左上)

【自己肯定・他者否定型】強い自己愛を持ち野心家。自分に起きた問題は他人の責任だととらえたり、わがままな振る舞いをすることもあります。

(例)仕事で失敗して上司に怒られた。そんなことで怒るなんて上司としての器が小さい。

自分は否定、他人はOK(図の右下)

【自己否定・他者肯定型】自分は劣ったもの、価値の低いものといった気持ちを抱き、他人の要求に従おうとします。対人恐怖症やうつ病になりやすい傾向があります。

(例)仕事で失敗して上司に怒られた。やっぱり私なんて仕事のできない人間だ。

自分は否定、他人も否定(図の左下)

【自他否定型】自分は愛される価値がないし、他人も同様に価値のない存在だととらえています。したがって、人生は不毛で絶望に満ちているととらえています。

(例)仕事で失敗して上司に怒られた。もう全てが嫌だ。

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ライフポジションのシナリオ通りに生きようとする

上記の例に示した通り、同じシチュエーションでもライフポジションの違いによって反応が変わります。

好ましい反応もあれば好ましくないものもあり、それはライフポジションが決めているというわけです。

また、その人は無意識に自分のライフポジション通りの人生を生きようとするとされています。

例えば自己否定型の人は、自分に何か良いことが起こっても、無意識的に「自分にそんな良いことが起こるはずはない」と感じ、どこか居心地の悪さを感じてしまいます。

そして、逆に悪いことが起こると「ほ〜らやっぱり!」とどこか心の中で安心するのです。

つまり、無意識に幸運を避け不幸に歩み寄るようなことをやってしまうというわけです。

ライフポジションは一定ではない

ライフポジションは、常に一定の場所にとどまっているというわけではありません。
その場その場でポジションを変える場合もあります。

ただし、人それぞれ最も慣れ親しんだポジションがあり、結局そこに最も長くとどまることになるでしょう。

ライフポジションを変える

ライフポジションは、幼少期の両親との関係などを中心として培われますが、意識的にポジションチェンジしていくことも可能です。

なぜなら、ライフポジションの正体はその人が持つ「自分や他人に対する思い込み」だからです。

思い込みを変え、慣れ親しんだポジションを新しい場所へと変えて行けば良いのです。
とはいえ、無意識レベルまで落とし込まれた思い込みは簡単には修正されません。
何度も繰り返し修正していく必要があるでしょう。

具体的には、「否定的な言葉遣いをやめ、肯定的な言葉遣いを意識する」「コーチングやカウンセリングを受ける」「ホオポノポノを実践する」「感謝日記をつける」「肯定的なライフポジションを持っている人と時間を共にする」などが考えられます。

もちろん、それ以外にもいくらでも方法はあります。
自分に合ったやり方を探してみましょう。

ポイントは今自分がどのライフポジションにいるかに自覚的になること。
そしてそれが望ましいものでなければその都度何度でも修正していき、新しいライフポジションが自分の居場所になるまで繰り返すことです。

まとめ

『ライフポジション』とは、物事に対して持つ基本的スタンス(態度)のことです。
四つのポジションのどこかに自分の居場所を定め、そこから物事を判断し、態度を決めています。

そして、人は無意識に自分のライフポジション通りの人生を生きようとしますから、意識的に好ましいライフポジションにチェンジしていくことが望まれます。


カテゴリ モチベーション理論
 タグ  心理学

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